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所長の思い

私が12年間、中小製造業で総務・経理担当として勤務していたときのことです。
そこでは、直属上司が社長という待遇の仲で、銀行折衝・資金繰り・工場閉鎖・訴訟等まで
いろいろ担当させていただきました。

全てマニュアルが完備され制度が整っている銀行を退職し、25名ほどの町工場に転職して、
まずそのキャップに面を食らいました。とにかく何もないのです。

書式も全て原紙を自分で作るところから始まるわけです。
そのため、何度も社長に確認しては考えて作成し、確認してもらう毎日。

社長は、若輩の私に容赦ありませんでした。

特に資金繰りなどの重要書類は、何回でも作り変えて再提出。

議論と言えばカッコイイですが、エキサイトすることもしばしば。
「これは違う。見解の相違だ。別案をもう一度出せ」

当時、負けず嫌いの私は
「社長のお茶に何か入れてやるぞ」と一瞬逆恨みしそうにもなりました。

それでも社長の「これなら、よく分かるよ」 「この案でやってみよう」
の言葉が聞きたくて頑張りました。なぜ、それができたか?
おそらく、伝染していたのだと思います。何が?社長の想いが。

とにかく社長は話が好きでした。

社長室には私しかいなかったので、社長は社長室に戻れば好むと好まざると来客がない時は、
私しか話す相手がいないのです。

社長は1日のうち1時間くらいは毎日私に話していました。

それは会社の未来の展望や、私が入社するまでのこと、創業時のこと、
もっと遡ってサラリーマン時代のことまで幅広いものでした。

もちろん、会社以外の幅広い情報のことまでも。

その中で一番印象に残っているのは、やはり未来を語る話でした。

「儲かって、税金をたくさん払って有名になってもしょうがない。
俺は、そうではなく社員にその分、ボーナスをたくさん払って、いい気分でいたい。
それでな、あそこに新工場を建てて、窮屈になっているラインを全部あっちへまとめる。
そうすれば一貫生産ができる。生産技術や研究を強化すれば、小さくても強い会社になれる。
そのあと向こうの土地を借りて、あそこを社員の駐車場にして、残りの大きな敷地を公園にしたいんだ。
桜の木を植えてな、花見をしたり、みんなが昼休みにくつろげるように。もちろん、地域の住民もいいぞ」

ちなみに会社の周辺は畑や雑木林。

そして、3階の社長室からは、遮る建物がほとんどないため辺りが一望できます。

そこで社長は指を指しながら、何度もこんな話をしていたのです。

その時、私は確かに同じ絵を描いていました。ワクワクしていたのです。
気付いたら、仕事のやりがいや達成感もそこから得られていました。

小規模企業の労務管理は、全て社長の想いが原点です。

だからこそ、社長は元気であってほしい。

社長が元気であるからこそ想いが浸透し、それが元気な強い会社へと繋がっていくのだから。

そう考えながら、毎日西へ東へとお客様のところへ飛び回る毎日です。
あっという間に当事務所も6年目に突入しました。

先日、スタッフと昼食会をした時のことです。

事務所の今後について「こうしよう、今後はこうなりたいね」とワイワイ盛り上がっていました。

すると、彼女は目を輝かせて言いました。

「無限の可能性が広がっているんですね。
大企業だったらそうはいきませんよね。なんにでもチャレンジしていけますよ。大きな所で働いていたらできないことですよね。
ワクワクしてきます。」
月日を経て、いろいろなご縁やチャンスをいただき、
どうやらサラリーマン時代にお世話になった社長と同じことを
しているようです(笑)

また、日頃いろいろなお話をしてくださる社長の言葉も思い出し、
何だかとても嬉しい瞬間でした。

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ところで、現在日本の企業 約270万のうち、9割が中小企業です。そしてその大半が小規模企業です。
日本社会はそういった構造でありながら、世の中で発信されている多くの情報が
大企業向けのものばかりです。

だからこそ、小規模企業にとって必要な情報、実際に使える情報を当事務所は
提供していきたいと考えます。

これからもずっと小規模企業を応援し続けてきます

 

 

 

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